AIがこれだけ進化してくると、我々人類は一体どのような理想郷を描いているのだろうかと、自問自答したくもなります。研究者の中には、仮にAIと人間が融合する未来が実現したとすれば、その世界は神の領域ではないかと考える人もいます。

例えば有名な「ホモ・デウス」でも、そのような世界が描かれています。しかし夢物語としてはともかく、現実世界として想像するには少し難があるのも事実です。その難点は大別すると2つあります。

1つは、AIと人間とがお互いに、相手の感情をどのように理解するのか見当もつかないという点です。機械は進化しても人間は基本的に今のままですから、例えば人間がAIに対して愛情を抱くことは常識的に起こり得ません。

2つ目は、人類の幸福量の増減が見通せないという点です。人間が幸福を感じるためには、目的、理想が必要になります。しかし辛い労働の全てをAIが代わってこなしてくれる世界が到来すれば、我々がどのような状態を幸福と見做すのかは、全くの道の領域なのです。

お金を稼ぐことだけが生き甲斐であるという人は少数派でしょう。我々はもう少し抽象的なレベルで自己実現を目指すものです。利便性を高める余地が無くなった世界において、何を目指すのか。少なくともAIの実用化が途上にある現時点で想像できる範囲は限られています。

AIは人間の脳が持つ機能の一部を実現していますが、まだまだ脳と同レベルの域には達していません。特にAIが真似できないと言われているのが、感情を司る領域です。これは素人でも合点がいく話でしょう。

機械が感情を持つなどとは誰も信じることが出来ません。実はAIの研究者の中には、この「感情とコンピューティング」をテーマとする人もいます。彼らが試みているのは、AIによる音声感情解析やメンタルヘルス改善サービスであり、いずれも感情を介したコミュニケーションであるのが特徴です。

さて、我々が「AIと感情」と聞いて思い浮かべる映画と言えば、やはり「2001年宇宙の旅」でしょう。あの映画では、AIが人間に対して反乱する場面が描かれているのですが、中でもAIが人間に対して「私の意識が消えそうで怖い」と告白するシーンは示唆に富んでいます。本当にこの映画のようなAIが生まれる日がこの先訪れるのでしょうか。

 

「感情とコンピューティング」の領域は存在し、専門家の間ではアフェクティブ・コンピューティングと呼ばれる研究領域が設けられていますが、そこでは正に、AIを人間の感情に近付けるための研究が重ねられています。

例えば有名なMITメディアラボは、AIの開発で残り得る最後の課題は感情であると考えてています。アフェクティブ・コンピューティングは幅の広い領域であり、例えばVR、認識、人間とのインタラクション、幸福等が挙げられます。

それぞれの専門領域で日々進化しているわけですが、研究者の間からは良くない噂も聞こえてきます。それは、AIが感情を持てるかどうかはともかく、アフェクティブ・コンピューティングの成果が人間を不幸にする可能性があるというものです。

 

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